私の提唱するお墓づくり
今回は私の提唱するお墓作りについてお話したいと思います。
お墓作りというのは、地上にある建造物の形や大きさが問題ではなくて、祭るべきその家にとって供養埋納する「経塚」(きょうづか)の内容がもっとも大切だと考えています。
「経塚」というのは簡単に言えば、お経を写経し、それを土の中に埋めて納めた塚、というものです。
それは仏教的には善を積む、という行為なんです。
人の目に触れるように建てられた墓石というものは、その埋納される内容の表現であって、いくら形だけを整えても、その内容が「聖なるもの」でなければ意味を成さないんです。
多くお方が勘違いされていますが、納められた遺骨が礼拝の対象ではないんです。そこに祭られる神仏と生命の連続が礼拝の対象でなければならないんです。
亡くなった方の遺骨を拝むわけではありません。
礼拝の対象となる絶対の神仏に加護されるような信仰を持つことが第一の条件で、いたずらにそれらしい地上建造物を立てても意味は無いんです。
それを心がけてお墓を作ることで、お墓がその家にとって「聖なるもの」、墓地が家族の聖地となるのではないでしょうか。
お墓作りはその家の聖地を作ることとお考え下さい。
それから今東京方面では合葬式、樹林墓などに何万体もの遺骨が合葬されています。
最近ではこの地元でもその数は増えてきています。
私は「日本人のお墓作りはこれでいいのか」と強い危機感を持っています。
都会議員、都職員の方の同行の元で現地の視察をし、議論を行政側と深めております。
これからも忘れた日本人の心を、業界全体で啓蒙活動していきたいと思っています。