私の師匠について 西村峨山(がざん)せんせい
今回は特別に私稲葉の師匠についてお話させていただきたいと思います。
その方は西村峨山(がざん)先生といいまして、もうお亡くなりになったのですが、西村先生のいらっしゃる京都嵐山までほぼ毎月「よい墓の建て方」の勉強に通いました。
2001年から2008年ですから、ちょうど世の中がニューヨークテロからリーマンショックまでの大変な激動の時期ですね。
そこでは「よい墓の建て方」と言っても世間一般に言われるようなテクニックや墓石についての知識ではなくて、もっと根本的な人としての生き方、家族のあり方や、そこに石材店としてどうお役立ちが出来るのか、といったお話でした。
この時期の学びは私を大きく成長させていただき、結果として会社を大きく発展させていただきました。
「お墓の問題」は「家の問題」なんです。私は単なるお墓の販売だけではなく、供養のお手伝い、家系繁栄、家族の絆づくりのためにお客様と一緒に考えてきました。
家系図をつくり、それを利用して家の継承の問題や家族の葛藤を乗り越えられるようにしました。
そして「それぞれの家の宗教を確立する」ということを通じて安心をご提供できれば、お客様もお寺様も喜んでいただける。
それが「よいお墓の建て方」なんだと思っています。
商売と言うのは、単なる物売りではないんです。
西村峨山先生は「石を売るな。墓を売れ。」と仰っていました。近江商法に言われる「三方善し」。これがこれからの時代にふさわしい石材店の本当の親切であり、最大のサービスではないでしょうか。