なぜお墓を建てるのか?
最近はお墓を立てない方もずいぶんと増えてきています。
それは、なぜお墓を建てるのか、ということを知らない方も多いからなんですね。
この世に生きるすべてのものに必ず死がおとずれます。それは生き物としての宿命です。しかし、人間が他の動物と違うのは、死者を祀る術を知っていることです。
つまり、お墓をつくり死者を祀ってきたことなんです。
お墓をつくる目的は次の六つがあります。
- 死者の救済
- 死者の供養
- 現世利益
- 子孫繁栄
- いのちの繋がり
- 家族の絆づくり
このように人がお墓を建てるのは供養の心がそうさせています。しかしそれだけではないのです。
お墓に眠る両親や祖父母、ご先祖様を深く思い感謝する。その感謝の気持ちを子供たちにも伝える。
そして今の自分の生き方や気持ちを報告し、これからどう生きるのかを問いかける。とても素直な気持ちでそうできるのがお墓です。
亡くなった人との語らいの場所、生きている者たちの心のよりどころともいえます。
かつての日本人は、死んだらご先祖様になって子や孫の面倒を見る、と言いました。
そんな老人たちがいたのも、ご先祖様とともに生きる習慣が日本にあったからです。
こんな素晴らしい習慣を、お墓参りの時に家族そろって思い出してほしいのです。
お墓は亡くなった人のためだけでなく、今生きている人のためにもあるのです。