今回は新しくお墓を建てるときに、場所を探す基準のお話をします。
まずお墓を建てるためには墓地が必要なんですが、この墓地というものは法律で定められた場所に限るんです。
それから皆様はよく「墓地を買った」と言いますが、正確には、「墓地内の墓所の使用権を契約した」ということなんです。墓地の所有権ではなくて、使用権、ということなんですね。
これは法律上の契約で、墓地や墓所の使用にあたっては、権利と義務が生じる、という重要な意味があります。
使用する権利と同時に、墓地の使用規則を守る義務があるということなんですね。
まずそのことをしっかりと理解しておいてください。
それから、墓地の種類なんですが、これはいろいろあります。
墓地は墓地を維持管理、運営する経営母体によっていくつかに区別されます。
まず、地方公共団体による「公営墓地」です。これは公営ならではの費用の安さと、管理がしっかりしている、というメリットがあります。
名古屋の八事霊園とか、岡崎のやすらぎ公園とか、各地にありますよね。
次に宗教法人による寺院境内の「寺院墓地」があります。これにはほとんど「檀信徒契約」といって、お寺の檀家となる契約が付いています。
これは檀家として会費や寄付などお寺の維持に協力するなどのお勤めを果たす義務が生じますが、反面、お墓参りと同時に先祖供養や追善法要などができます。それに比較的町なかにあるのでお墓参りが楽なことなど、メリットもいろいろあります。
このようにそれぞれの特徴やメリットがあるんです。 そのほかにも、寺院境内以外の場所で宗教法人が運営している「民営墓地」があります。わりと交通の便はよくないところにありますが、自由にお墓を建てられる、といったメリットもあります。いずれにしても墓地を探す場合は、家を建てるときと同様に、日当たりや、水はけや、交通の便など、いろいろな条件をチェックしていただきたいと思います。