今回は現在のお墓づくりを取り巻く環境を数字でお伝えしたいと思います。
まず、日本の宗教法人の数ですが、皆さんはどのくらいあると思いますか。
実は18万2000社あるんです。内訳は、神道系、神社ですね、これが86,000、
仏教系、お寺が77,000、キリスト教系が4,500、そのほかが14,500あります。
思ったよりずいぶんたくさんあると思いませんか。
そして宗教法人18万2000社に対して、石材店の数は1万社なんです。
実は海外から輸入される石の量はこの10年で120万トンから53万トンと半分以下になっているんです。
これをお墓ひとつあたりの使用量で割ると、お墓の数は67万基から30万基にやはり半減しているんです。
この原因は大きく五つあります。
一つ目は、お寺の永代供養墓所の新設。二つ目は、行政の樹木葬、合葬墓地への移行。三つ目は、宗教離れ。四つ目は、日本の文化、日本人の心を忘れていること。五つ目は、石材店、葬儀屋、仏壇屋、そしてお寺さんを含めたプロがプロフェッショナルな仕事をしてこなかったことです。
特に五つ目の原因については自戒の意味も含めて申し上げました。
プロがしっかりしなかったことで、日本人らしい信仰と先祖供養を忘れさせました。
戒名も不要、法事は面倒くさい、ご本尊をおまつりしない仏壇、お寺様を呼ばないお経の無い葬儀、火葬場直行の直葬など、数え上げたらキリがありません。
このような時代変化を数年前から感じていて、「お墓の学校」を始めたんです。
一人でも多くの方に心豊かな人生を送っていただく為にお墓の話をしています。
特に子供たちは純粋無垢です。その子供たちがご先祖様に手を合わせ、感謝する心を育めば、必ず日本は心豊かな国になり、世界の平和へのお手本となることと信じています。