私はお客様からお墓づくりのご相談を受ける時に、墓地や墓石のこと以外に必ず聞くことがあります。
私はお客様からお墓づくりのご相談を受ける時、かならずその方の家系とその何方がお亡くなりになられたか、そしてその家の宗派をお聞きするようにしています。
ご一緒に家系図を作る場合もあります。
それからお墓を「誰のために」「何のために」とお施主様のお考えをお聞きしています。
そして実はそうしますと、大方の家の問題点、家族の葛藤が見えてきます。
家系図をみて、お考えを聞いていますと、父と長男の葛藤、母親と長女の「女の家づくり」、嫁と姑の女の争い、といわれる問題が見えてきます。
父と長男の問題は昔からのテーマです。父親の期待が大きすぎる、権威が強すぎる。それを乗り越えようとする跡継ぎ息子の苦しみ、対立、葛藤がありますね。
そして「女の家づくり」というのは、母親と長女が強くなりすぎて、父親や息子の立場が弱い家庭がたまにありますよね。そうなると、目先の損得に目がいって、家全体のことや将来のことを見なくなり、家系が発展しにくくなる場合があります。これは古臭い男尊女卑のことを言っているのではなくて、バランスが大事だということなんです。
家の中における女性の影響というのは大きいのです。
成功した一流の男の人の背景には必ず賢い母親からの影響があります。
まさに家族の心理学とも呼べる問題ですね。
そして最近のいきすぎた自己の権利や自由の主張が家族の絆を壊し、義務と責任がおろそかになります。 それが育児放棄、児童虐待、いじめ、介護放棄、扶養放棄などの家の問題になって、ひいては国全体の問題になってきます。
お墓づくりや先祖供養を通して、家族が心の豊かさを育み、家系の繁栄すれば、それが地域の発展や国の繁栄に繋がっていくと思っています。