今話題となっている合葬墓、樹木葬についてお話したいと思います。
皆さんは合葬墓、樹木葬はご存知ですよね。
最近よく新聞やチラシの広告で見かけますし増えてきています。
自分はお墓を建てずに埋葬してほしいとか、自分は無宗教なのでお墓はいらないとか、いろんなメディアで話題になっています。
これはとても嘆かわしいことです。
これまでお話しているように、お墓は自分が建てるもの、自分のためのものではないんです。
合葬墓、樹木葬を求める方はご夫婦健在で、分家初代の方が圧倒的に多いと思われます。
また時々、分家初代の方がお亡くなりになり、二代目の方がご相談にいらっしゃる時、自分の子供には迷惑を掛けたくないから・・とおっしゃる方がいます。
これはとても残念な考え方です。
戦後70年、核家族となった分家初代の方々は戦後の貧しい時代から高度経済成長の時期を経て物質的に豊かになり、便利な時代を体験されてきました。
ところがその反面、仏縁をいただくこともなく、日本人の心である「敬神崇祖」神仏を敬い、先祖に感謝する心を忘れてしまった方が多くみられます。
前回も最近の団塊の世代の方で、日本の伝統的なものをなんでも否定したがる方が多いことにも警鐘を鳴らさせていただきました。
物質的な豊かさと引き換えに心の豊かさを失ってしまったということなんです。
心の豊かさを失ったことが、お墓作りにも出てしまっているのです。
自分のことしか考えない。自分の子供にはこんな面倒なことはさせたくない、という勘違いが、お墓なんていらない、という発想になってしまっているんです。
自分たちが今豊かな生活をしているのなら、それはお陰様、ご先祖様のおかげなんです。
その心を形にしたものがお墓なんですね。