今回は「写経」についてのお話をさせていただきたいと思います。
皆さんは今まで写経をなさったことはありますか?
もしまだご経験のない方がいらしたら、ぜひ一度写経を経験していただきたいと思います。
なぜなら写経をすると良いことがいっぱいあるからなんですね。
写経というのは、仏教の経文を書き写すことで、元々は中国より持ち帰った経文を広めるために書き写したものなんです。
仏教では、お経を写経することはお釈迦様の教えを広めることで、「功徳」が得られるために、信仰の行為として行われました。
「功徳」とは、善い行いを積むことで「解脱」といって「完全な悟り」を得るための、「福徳」つまり幸福や財産が備わることです。
善い行いを積み重ね、その功徳を亡くなった方の幸せ、すなわち冥福のためや、追善供養に「回向」することが、大乗仏教の大切な行いです。
写経をしますと良いことが現れます。
写経をすることで、次の4つの効能があらわれるんです。
一、写経することで、自然治癒力が向上すると医学的に証明されています。
写経する時、人は書き写すというひとつの行為に集中します。
意識が集中すると人間の臓器は活発に働くようになり、神経系統、特に大脳の働きは普段よりも大きく活発化します。その結果として、体のバランスが適度に保たれ、自然治癒力が向上するんです。
二、これも書き写す行為の結果ですが、集中力、忍耐力が向上します。
三、やり続ければ字が上手になるということ。
四、精神のリラックス効果が得られます。
健康に良くてリラックス効果もある。これは忙しい現代人こそ、やる価値のあることですよね。
私はお墓を建てられた施主様には、お墓に写経を収めていただくことをお勧めしています。
これもご先祖様、亡くなった方、ご家族、そしてご自分のためなんですね。